兎月メイのブログ
漫画家としての活動や日常の覚え書きブログ
映画・ドラマ・アニメ

今年は映画100本観るよ。1本目「ゼロ・グラビティ」の個人的レビュー(ネタバレあり) 

映画100本観るのは今年の抱負の1つでした

今年の抱負で書き忘れたんだけど、今年は映画100本(ショート含め)観るつもりです。

なぜそんな抱負を持ったかというと、漫画の構成や演出、ストーリ展開、心理描写などを磨くため。

漫画家としてもっとブラッシュアップするためには絵の練習もそうなんだけど、

どれだけ多くの「型」を知っているかどうかだと手塚先生や漫画原作家&youtuberのオクショウさんが言っていたから。

今更だけど、今年出来るだけ早い段階で100本の映画+ドラマを観ようと思います。視聴し終えたら感想と見所部分など個人的見解を交えて都度アップしていきますね。なのでネタバレ注意です。

そして記念すべき1本目は「ゼロ・グラビティ」

2013年度ともうかなり前の映画で、しかもすでに1度観た映画です。

「グラビティ(放題:ゼロ・グラビティ)」

監督:アルフォンソ・キュアロン

「ハリーポッターとアズカバンの囚人」「トゥモロー・ワールド」

主演: サンドラ・ブロック ジョージ・クルーニー

なんでこの映画をあらためて観たかっていうと、上記のオクショウさんオススメだったらから。なので改めてNetflixで分析しつつ観てみたよ。

科学的観点からはツッコミどころが多い映画

だいぶ忘れている部分もあったので、楽しく視れました。ただ、初めて観た時も思ったけど、リアリティさとか科学的検証的な部分から言えば突っ込みどころが多い映画ではあります。具体例をあげると、

  • ロシアの人工衛星と軌道傾斜角が異なり、映画ような爆破事故が起こっても人工衛星の残骸の直撃を受けることはない。
  • しかも自国の領土上空に出来るだけ近くするため、たとえ軌道を外れて残骸が飛んできたとしても、映画のように90分毎に襲って来るのはあり得ない。
  • ジョージ・クルーニーが着ている宇宙服 (MMU) は非常に燃料が少なく、映画冒頭のように彼が音楽を聞いて気軽に飛び回ったりすることは不可能
  • 消火器が噴射剤として宇宙空間で使われるが、到底そんな器用なことはできない(これは観ている最中でも思わず「無いわ」と思いました)
  • 都合よく国際宇宙ステーションが近くにある
  • 実際宇宙服の手袋で指を動かすことは非常に困難で、せいぜいものを掴む(それも物による)ことくらい、しかも作業後はとてつもなく手がかじかんで痛むのだそう。とてもじゃ無いけど到底船外の突起物などをしっかりと掴んだり作業することなどできない
  • 宇宙服を脱ぐとタンクトップとボクサーパンツというセクシーな格好になるサンドラ・ブロックさんだけど実際は宇宙服の下はプラスチックの管だらけで、大人用オムツもしてたりするらしい。
  • 最後「どれにしようかな♩」でアンドッキングのボタンを選んで上手くいくのが流石にあり得ないと思ってしまった・・・

引用元:TIME

それを置いても観るべきだと思う点

とはいえ、こんな事をいうのは野暮なんですよ。大多数の人はそんなファクトチェックする暇もなく映画に引き込まれていきます。

あらすじは単純明快

話のあらすじとしては宇宙空間で次から次に起るピンチを切り抜けて無事地球生還を目指す、という単純明快なストーリーです。とは言え、そこにはドラマがあります。宇宙空間を半ば生とも死ともつかぬゼロ・グラビティな心持ちでいわば漂っていた主人公が、生と地球への引力(=グラビティ)を渇望し再び大地を踏みしめて新しい人生を歩んでいく、というメッセージ性が込められています。「グラビティ」という文字は映画冒頭と最後に2回出てきます。

構成力がすごい

構成力は素晴らしく、1時間30分という長い上映時間を感じさせないくらい次から次へと起るピンチと、それに対する主人公の心境の変化、自分の中の信念への目覚め(=ヒーロー性、多分ここに観客は感動する)。そして映画を通して重力、という日常的にはあまり感じ得ないものへの存在に気づかせる手法はすごいです。

演出もすごい

演出もすごいです。スペースシャトルや宇宙服のリアルさ、宇宙の静けさ、美しさ、それでも重力が無い怖さなどが厳然と目の前に広がります(この映画、3Dサングラスで観ると良いと言っていましたよね。)。そして圧倒的な映像美。観客が宇宙ステーションに本当にいるかのように思わせるくらいのリアリティを追求した宇宙船やステーション内部、宇宙から見る地球の美しさ。無音の破壊が続く恐怖、また起動から外れれば永遠に宇宙空間を漂ってしまう怖さなどは本当に圧巻です。無音の世界という事で音楽も極力使われなかったそうです。また、キュアロン監督独特らしいのですが、長回し(カットをいれずに撮り続ける事)が余計リアリティさを追求しているのではと思いました。

映画の最後、一度は死を覚悟した主人公が再び立ち上がる王道的な展開と、大気圏突入し一転空気がある世界というのをまざまざと見せつけられ母なる地球とというのはこんなに素晴らしいのかと思ってしまうほど。

上記にも書きましたが、無重力の中で半ば惰性で生きているような主人公が大地をしっかりと踏みしめ重力のある喜び(=生への喜び)を感じ新しい人生を再び歩んでいくというメッセージが映画を通して存在し、「グラビティ」というタイトル回収をきちんとできているという点で素晴らしいと思いました。

まとめ

ちなみに邦題だと「ゼロ・グラビティ」となります。一瞬同じようなカタカナなのでわかりにくいのですが、原題だと「グラビティ」なので、真逆の意味。宇宙空間の無重力の非日常空間で起こりうる様々な出来事を強調するには「ゼロ・グラビティ」でも良いと思います。が、地球の重力、生と死の間から重力のある母なる地球での新たな人生、「生」への肯定、そういったものを考えると原題の「グラビティ」の方がしっくりきますね。

ちなみに、第86回アカデミー賞では7冠しています。

  • 監督賞
  • 視覚効果賞
  • 撮影賞
  • 音響編集賞
  • 録音賞
  • 編集賞
  • 作曲賞
  • 作品賞

もしまだ観ていない方、本当に必見の映画なのでこの機会にぜひ♫

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